2013年11月28日木曜日

ヤバいと思ったが、物欲を抑えられなかった。


今月でiPad2の2年縛りが切れるのでどうしようかと色々考えていたところ、ひょんな事から候補に浮上してきたのが『ASUS TransBook T100TA』。

Windows 8.1のノートPCなのだけど、10.1型ワイド液晶に1.1kgという軽量級。
現在の実売価格は一番安いストレージ32GB版が4万円前後。
詳しくはググってもらう事として、かつての"ネットブック"の再来かと思うようなコンセプトに物欲がふつふつと湧いてきてしまい気が付けば手にしていた。
ASUS自身も"EeePCの再来"と公言したくらいだし。

一万台限定で32GBストレージ版に32GB microSDHCカードが付いてくる「倍返し」キャンペーンや、指定店舗での購入でWindowsストア5000円ギフトカードがもらえる期間限定キャンペーンもあり、うまく行けば量販店でのポイント還元も含め "実質" 1万円以上のプレミアムが付いてくると考えると、セカンド機としてかなりお買い得かもしれない。

ネットブックと言えばASUSのEeePCシリーズなどが切り拓いた超小型軽量の安価なWindowsノートPCカテゴリで、自分もEeePC900HAを買って楽しんでいたのだけど、最後期にはそこらの小型ノートPCと同じようなサイズに落ち着いてしまいなんとなくガッカリしてしまっていた。
ミニマムなスペックにミニマムな筐体がネットブックの真骨頂だと思っていただけに。
時は流れ、今はタブレットPCの群雄割拠時代。
ぶっちゃけiPadシリーズが強いわけだが、Windows8が出てきてからこちらも面白い状況になっている。
さて、このT100TA、"本体"とキーボードが分離する今でも数少ないギミックを持っている機種で、状況に応じてノートPCにもタブレットにもなる。
そしてこれに搭載されている、かつての"安かろう遅かろう"だったIntel AtomプロセッサはCore iの流れを汲む最新アーキテクチャを与えられたクアッドコアSoCのZ3000系となり、グラフィック性能も強化され、必要時にはクロック周波数をブーストしてくれるようにもなった。

使用感については、ホームユース程度の利用ならパフォーマンスはまったく申し分なし。
液晶パネルは光沢タイプだけど、特殊加工は一切施されてないようですぐに指紋がべったべた付くので保護フィルムは必須か。
自分は購入翌日にヨドバシに在庫のあったエレコムのアンチグレアフィルムを購入して貼ってもらった。
でもこれちょっと映り込みがあるなぁ…

バッテリーライフはカタログスペックでは約15時間。
ただこれについては海外で発表されていた10~11時間、の方がより実情に近い。
充電は本体側側面のmicroUSBポートから。
使っている最中に充電していると、充電がかなり遅いか『充電されています』と表示されていてもいつの間にかなぜか微妙に減っている、というのがあった。
これはmicroUSBから充電するデバイスに常につきまとう問題なので現状は諦めるしかない。
寝ている間に充電しておく運用を基本にすればまず大丈夫ではあるけど。
余裕があれば2.4A供給可能な強力なアダプタかモバイルバッテリーと、それに対応できる高品質充電専用ケーブルを用意しておきたいところ。

キーボード自体の打鍵感は悪くない。
タッチパッドの感度や作りが惜しいのが残念。
キーボードドックの左側にUSB 3.0ポートが1つあるので、適当なハブを追加してマウスなりゲームパッドを繋げてもいい。
値段はそこそこ張るけど、3~4ポートあるUSB 3.0ハブをチョイスするのも悪くない。
自分は2000円弱の薄型コンパクト3ポートUSB 3.0ハブを購入。

東方輝針城はEasy霊夢B装備でALL時処理落ち率0.2%と優秀。
フルスクリーン表示時のアスペクト比固定が標準ではできないので、ツールを使う必要あり。
Lunaticリプレイを再生させた時は4面以降で30~50fpsあたりになっていたところがあったので、おそらく実用になるのはNormalあたりまでかもしれない。
そして当然FLASHが動くので、艦これも時折動作が重くなる時があるがおおむね問題なく遊べる。
最初にAdobe FLASH Playerから『動作がうんぬん』な警告ダイアログが出るが、『いいえ』を選んで普通に始まるので心配無用。

Windows 8のインターフェイスに慣れないならフリーソフトの"Classic Shell"を導入して7/XPのようにしてもいい。
てか、した。
快適ですよ。

あ、そうそう。
気になる重さは本体であるタブレット側が550gくらいで、iPad Airキーボードも同じくらいの重さで合わせて1.1kgくらい。

お次はよろしくないところ。
ストレージがSSDではなくアクセスの遅いSDカード規格の一種のeMMCである事や、microSDカードスロットの読み書きが遅め(だいたい20MB/s程度で頭打ち)である事。
我慢できなくもないが、ある程度の覚悟は必要。
メインメモリが2GBなのはともかく、ストレージが32GB/64GBだと当然ながらメイン機としては心許なさすぎる。
大容量のmicroSDHCかSDXCカードを追加し、システムに強く関わるソフトウェア以外はSDカード側にインストールする必要がある。
HDD/SSD以外にインストールできないソフトの場合はmicroSDカードスロットのデバイスドライバをちょちょいとアレしてHDDとして認識させるか、仮想ドライブを作成して一々マウントさせるか、諦めてCドライブにインストールするか。
グラフィック性能もBay Trail-TのIntel HD Graphicsになったとはいえ限界はあるわけで、ポリゴンバリバリなゲームは全く向かない。
ちなみにゆめりあベンチが1024x768・画質最高で平均8600ちょっと。

そして一番惜しむらくは、日本でのラインナップが
・ストレージ32GB/MS Officeなし
・ストレージ32GB/MS Office/キーボードドックに500GB HDD搭載
・ストレージ64GB/MS Officeなし/キーボードドックに500GB HDD搭載
だけである事か。
キーボードドックなしのモデルはラインナップされていないし、キーボードドック単体販売も今のところアナウンスなし。
さらに悪いことにHDD搭載キーボードに接続した状態だと、駆動時間がおよそ半分になってしまう弱点がある。
使い方によってはアリではあるんだけど。
キーボードドックを分解してHDDをSSDに交換できれば駆動時間の改善が望めるのだけど、果たして保証に問題なく内部にアクセスできるのかが問題として残ってしまうのが不安材料。

総括。
トータルとしてはよくまとまっている印象。
メイン機にはなれなくとも、スーパーサブとしていい片腕になってくれるはず。
このハードウェアをよく理解した上で運用すれば、あまり不満は出ないと思う。
特にEeePC大好きな紳士淑女にはたまらない存在になること間違いなし。
というか、正直自分としてはあまり不満な部分ってないんだよね、これ。
どうやって使ってやろうかと色々考えさせてくれる、歯応えのあるマシン。
それが高じてwikiまで立ち上げる事になるとは思わなかったけどw

山椒は小粒でもぴりりと辛い。
そんな子です。

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